HANABISHI HANABISHI
BLOG

1日10秒しか喋らない?! 社内一無口なインターン生が、「日本一芸能人にインタビューした大学生」になれた理由

2018.11.08

おかげさまで第二創業期に突入した「株式会社wincar」。

日本最大級の自動車メディア「MOBY」を筆頭に、世界一の温泉コミュニティを目指す「温泉部」や、アイドルグループ「さきどり発進局」を手がけるなど、“好きが原動力” のたのしい会社です。

そしてプロダクト同様重視しているのが、働くメンバーたちの個性。採用面では「誰と一緒に働きたいか?」をベースに、やる気や人柄を最も重視しています。

代表が志すのは、「みんながいつでも遊びにこれる会社」。これから仲間になるメンバーの良き友であり、人生の先輩になるためにも、まずはわたしたちのご紹介から。

wincar社内インタビュー「wincar VOICE」。2人目となる今回は、「MOBY」編集部の米永くんです。
Interview & text & photo:田神 洋子(株式会社wincar)

【wincar VOICE / #002 Go Yonenaga】

米永 豪(よねなが ごう)
株式会社wincar「MOBY」所属。インターン生でありながら、芸能人コラム「MOBYクルマバナシ」の責任者として活躍。これまでに俳優・窪塚洋介さん、落語家・笑福亭鶴瓶さんなど計13名の芸能人にインタビューし、およそ10万字もの記事化をおこなう。趣味は車で、すれちがう車の名前は百発百中。ともだちの車の車種名も、ボディカラーからナンバーまですべて記憶している。

— Wincar創業期からおよそ2年半在籍している米永くん。入社のきっかけはどんなものでしたか?

大学の先輩から、「東京モーターショーとか試乗会に行けるバイトがあるよ」って誘われたのがきっかけです。物心つく前から車が大好きなので、そんなおいしいバイトがあるのかと。面談当日までインターンの採用だと知らず、代表の川村さんに会ってはじめて知りました(笑)。

— 車好きな米永くんらしいきっかけですね。入社時の会社はどんな雰囲気でしたか?

代表が本当に良くしてくださって……気さくでやさしい雰囲気もそうですし、まるでファミリーかのように扱ってくれるんです。とにかくまいにち楽しくて、だからこそ何事も乗り越えられたし、いい意味で公私混同だったと思います。

ー 実務面ではどうだったのでしょう?

個人的に仕事って、「時間を売る仕事」と「価値を売る仕事」の2種類に分かれていると考えています。wincarでやらせてもらえる仕事は、圧倒的後者。なんでも挑戦させてくれる環境です。

もちろんなんでもやっていいよっていう場所はどこにでもあると思うんですけど、実際は閉鎖的、っていうのがザラじゃないですか。

だけどうちの代表は、みんなにチャンスを与えてくれる人情味のある方。人生のストックになるような、勉強になることばかりさせてもらっています。

— じっさいに米永くんは、インターン生でありながらMOBYの芸能人コラム「クルマバナシ」の責任者として活躍していますね。2017年5月から、約1年で13名の芸能人にインタビュー。記事化した文字数はおよそ10万字!と、大役でした。

はじめてインタビューをしたのはマキシマム ザ ホルモンの上原さんでした。車はいかついマークⅡだったのですが、ご本人は温厚で、終始なごやかな現場だったと思います。上原さんってふだんあまり喋らないミステリアスなキャラでお馴染みなので、全6話・約13,000字の連載はファンの方からの反響も大きかったですね。

それから、大阪のドライブロケでご一緒させていただいた俳優の窪塚洋介さんも印象的でした。一台1,500万円もするレンジローバー・ヴェラールを用意したのですが、それを窪塚さんに運転してもらいつつ「お金のない世界をつくりたい」っていう話をお伺いできたり、アメ村で「ちょっとまってて」ってサラッとたこ焼きを奢ってくださったり、いま振り返ってみればいろいろトリッキーだったなと。

— 貴重な経験でしたし、ヴェラールも本当にいい車でしたよね。東京から大阪までヴェラールで移動したけど、振動がなくて全然疲れなかった。

ヴェラールはボディの凹凸が極めて少ないデザインなんですよ。重厚感があって、ラグジュアリーですよね。ロケのあと間髪いれず「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー2018」を受賞しましたし、名実ともに最高級の車。そんなヴェラールで窪塚さんとドライブできるなんて、本当に貴重な経験でした。

「MOBYクルマバナシ」ではふだんお目にかかれない芸能人のみなさんと車を通じてコミュニケーションできたのがたのしくて、ぼくが実際に感じた感動や熱量を、読者のみなさんにも同じように届けたい一心でした。

— 自身の感動体験が、記事中に込められているんですね。

コンテンツとしての価値が提供できているかは受け手に依存するところがありますが、そうだとしても「自分が書いた記事」だと胸を張って言えるかどうかは、どこまで真剣に記事と向き合えたかに尽きるかと。

— 「真剣に記事と向き合う」、というと?

もともと文章を書くのは好きだったんですが、いちメディアの作り手にまわったとき、「我々が発信するコンテンツは少なからず読者の時間を奪っている」ということを強く意識するようになったんです。

3,000字の記事であれば、読了までおよそ5分。いい加減なことは書けないし、書きたくない。そんな責任感が芽生えましたね。

取材記事の場合だと、インタビュイーの下調べからはじまって、取材中の空気づくりとか、ぽろっと飛び出した話題を深掘りするかどうかの見極めとか、「インタビュイーはどんなことを聞かれたら嬉しいか?」「どう書いたらその人の魅力を引き出せるか?」っていう着地点まで、パズルを組み立てるようにじっくり考えぬくんですね。

そういった努力が、書き手としての最低限の責任なのかなと。

— そもそも米永くんは、社内でもとくに寡黙なタイプ。1日10秒もしゃべってないんじゃない?ってくらい静かですよね(笑)。

ぼくはボソボソっとしかしゃべらないので、時間だけで換算したらそんなに話さないですね。

— でもそんな無口な米永くんにインタビューをさせてみたら、うまくハマったわけです。しかも累計13名に取材と、おそらく「日本で一番芸能人にインタビューした大学生」になった。なにか秘訣はあったのでしょうか?

たぶんインタビューって、ふだんコミュニケーションが苦手な人間のほうが向いてるんじゃないかなって……。というのもぼくがそうなんですけど、人見知りな人って、他人の顔色をめちゃくちゃ伺うんですよ。

たとえば両親、先生、先輩の顔色とかがすごく気になっちゃって、「この人いま怒ってる」「きょうは機嫌よさそう」っていう具合に、なにかと過敏になるんですね。その場の空気にあわせて、なるべくトゲが立たないような振る舞いをする。

そんな風に臆病な自分がいたからこそ、インタビュイーの空気にあわせて話を進めていくことができたんじゃないかなと思っています。

— それは凄く分かります! メンタルが弱い人って、慎重に慎重をかさねるんですよね。インタビューや記事化のときも「もっとできるはず」って、完璧主義というか、追求スパイラルに陥りがち。

取材記事はあたりまえですが、最後に出演者ご本人(事務所)の記事チェックがあるわけです。それが一番分かりやすい。適当に書いて提出なんてまず無理。記事を書いて終わりじゃなく、「フィードバックをもらう」というプレッシャーがありますよね。

幸いにしてぼくは記事を書くことが好きだったし、がんばって書いた記事を褒められるのも好き。知識やテクニックって後からついてくるもので、根底に「好き」っていう気持ちさえあれば、おのずと学びますし。さらには車も大好きなので、それで続けられたのかなと。

— インタビュー中も、芸能人のみなさんとマニアックな話で盛り上がっていましたよね。ちなみに、いつから車が好きなんですか?

両親いわく、1才とか……まだ自我がハッキリしていないうちから車に乗せると喜んだり、車を目で追いかけたりしていたみたいです。トミカは何百台も持っていて、とくに気に入ってたのは真っ赤なポルシェ 911ターボの、930型っていう古いモデルですね。

— ポルシェが好きな理由は?

一番はデザインですね。曲線的なラインはもちろんですが、ホイールベースと前後のオーバーハングのバランスがすごく良い。どの角度から見ても違和感がなくて、プロダクトデザインとして最強だなと。

大人になったいまもそのポルシェが一番好きで、将来乗りたい車のひとつです。

— いつかポルシェを手に入れられるといいですね! そのほか、学生のうちにやっておきたいことや目標はありますか?

じつはあんまり無いんです。

ただ、wincarで仕事をしているとたのしいので、ここがいつまでもたのしい居場所であるように努力し続けたい。そのためには業績とか結果って絶対必要なので、ぼくができることで貢献したいと思っています。

そしてできれば、この先もずっと文章を書いていたいですね。責任をもって、真剣に。

あとがき
インターンとして活躍する米永くんは、縁の下の力持ち! つねにフラットな目線で物事を捉える冷静さと、物づくりに対する真摯さが頼もしい限りです。これからも口数とは裏腹なこころの情熱を絶やさず、活躍してほしいと思います。「wincar VOICE / #002 Go Yonenaga」読了ありがとうございました! 次回もどうぞおたのしみに。